黄金ルールは「60-30-10」ルール!
インテリアを考えるときに、色をどのように選んでいますか?
海外のインテリア専門誌や美しいポートフォリオをSNSなどで公開しているインテリアブロガー、インテリアインフルエンサーが実践している黄金ルール、「60-30-10」ルールをご存知でしょうか。
このルールを取り入れるだけで、お部屋の印象が劇的に変わります。
「60-30-10」ルールとは
全体のテーマカラーが60
まず初めに、インテリアにおける色選びの黄金ルール「60-30-10」についてご説明していきましょう。
数字を見ればおわかりのように、60と30と10はすべて足すと100になりますね。
つまり、この数字は、インテリアにおけるパーセンテージを表しています。60という数字は、お部屋全体のテーマカラーを60%程度にするという意味になります。
支配的な色、という言い方もあるようですが、インテリアで考えると壁や天井、床となるでしょうか。
視覚的なポイントカラーが30
続いて、30がさしているのは、目に入ってくるポイント、二次的な色の割合です。
インテリアの中でいうと、ソファやテーブルなどの家具全般をはじめ、クッションやラグなどの小物、ディスプレイするアートなども含まれます。
こちらは、ベースカラーを白、ポイントカラーをピンクにしてまとめたリビングです。
アクセントカラーに10をさく
最後の10は、アクセントになる色にさく割合です。
インテリアのアクセントは、上述のポイントとはまた少しちがっています。
例えば、季節ごとのディスプレイや、お花のアレンジなどをさします。
実はこの黄金ルールは、男性ファッションで考えるとわかりやすいそう。
たとえば、60はスーツ(ジャケット+パンツ)、30はシャツ、10はネクタイとなります。
色の組み合わせはどうするか
色の相関図をお手本に
「60-30-10」の黄金ルールを取り入れるために、次は色をどう組み合わせていくのかを考えなければなりません。
美術の教科書などでカラーホイールと呼ばれる色の相関図を目にしたことがある方も多いと思います。
インテリアでの色選びにも、この相関図が役に立ちます。
相補的なカラースキーム
色の相関図を見たときに、対角線にある色の組み合わせを、補色と呼びます。
補色の組み合わせは、コントラストがはっきりしていることが特徴。
洗練されたイメージを与えるとも言われています。
例えばこちらは、ネイビーブルーとオレンジのドットの組み合わせが相補的。
他には、赤と緑、青と黄なども補色関係です。
類似のカラースキーム
色の相関図に隣同士に並んでいる色味は、類似の関係です。
こちらは目立たない代わりに落ち着きを感じさせてくれる組み合わせ。
家族が過ごすスペースや、寝室などゆっくりくつろぎたい場所におすすめの組み合わせです。
こちらは、エメラルドグリーンのソファに、ゴールド系の家具や小物を合わせたアイデア。
相関図でグリーンとイエローは隣同士なので、バランスもぴったりです。
下から上に向かって明るい色に
同じ色でも、トーンによって明るくなったり暗くなったりしますね。
お部屋の中で色の明度がそろっていないと、一方が暗く重い雰囲気になってしまうこともあるので注意が必要です。
明度を考える時は、自然界をイメージしてみましょう。
床面を地面と考えると濃い色味に、壁面は木々や山としてとらえ、床に近い位置から徐々に明るくします。
天井は空をイメージして明るいトーンを。タテに明度をあげていくとバランスが取れるそうです。
季節感を色でプラス
インテリアに使う色の10パーセントで季節感を表す場合、どのような色を選べばいいのでしょう。
春色とされるのは、新鮮なピンクやライラック、サフランイエローに淡いブルー。
夏色は、白を中心にブルーの濃淡やエメラルドグリーン。ゴールドもおすすめです。
秋色は、マスタードイエローやロゼット、ブラウンなどの落ち着いたカラー。
冬色は、さらにこっくりと深みのあるオレンジやアースカラーが人気です。
色づかいを意識したおしゃれなお部屋
グリーン×ブラウンをポイントカラーに
続いて「60-30-10」ルールを実践しているおしゃれなお部屋をご紹介していきましょう。
こちらは、ベースカラーを白に近いベージュにしているリビング。
ポイントカラーはグリーンのソファとブラウンのテーブルでナチュラルな印象をプラスしています。
テーブルに並んだたくさんのサボテンも、グリーンです。
アクセントカラーは明るく淡いピンク。トロピカルな雰囲気にもなっていますね。
ダークな壁色にヴィヴィッドカラーを
こちらのベッドルームは、明るい色と暗い色を組み合わせた高コントラストの空間。
海外インテリアで人気の高いダークカラーの壁色は、落ち着きを与えてくれるのでベッドルームにぴったりです。
フロアは白っぽく明るめに。ベッド上のスローやそばに置かれたクッションに明るいグリーンをチョイスしてアクセントカラーにしています。
スタイリッシュに魅せる無彩色
アーバンでスタイリッシュなモノトーンインテリアは、海外インテリアでも大人気。
色の分量や素材によって表情を変えることができます。
こちらは、ダークカラーのソファをはじめ、テーブルやチェアはブラックで統一。
そこに、純白ではなく生成りがかったオフホワイトやグレーをプラスすることで、コントラストを低め、落ち着きのあるリビングに仕上げています。
存在感のある黒の使い方
インテリアデザインでは、古くから「黒を忘れるな」という格言があるそうです。
インテリアの中に黒を入れることで、他の色がくっきりと明確に強調されるという意味です。
分量が多くなるとよりシックなイメージが高まるでしょう。
こちらは、白ベースにナチュラルな木をポイントカラーとしたキッチン。
カウンターの側面や収納の扉を黒にして引き締めています。
グレーのグラデーションがトレンド!
こちらは、白べースの空間に、グレーのグラデーションと黒を取り入れたスタイリッシュなモノトーンインテリア。
床は使い込まれた風合いのラスティックなフローリングです。
おしゃれなヘリンボーン柄に組まれていますね。
正面の壁を明るいグレーのアクセントウォールにしているところもポイントです。
コンパクトなワンルームをアーバンにまとめています。
まとめ
インテリアの中で使う色をおしゃれに選ぶ黄金ルールである「60-30-10」ルールをご紹介しました。
色には様々なイメージが重ねられます。また、素材の質感によっても雰囲気は変わりますね。
さらに、窓からの日の入り方や照明のライトによっても印象が違ってくることもあるでしょう。
お部屋の中でどのように色が見えるのか、どのように見せたいのかを考えながら、「60-30-10」のルールを使ってみてください。
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