ハンス・J・ウェグナーとは
北欧インテリアが人気を集めている中で、北欧出身のデザイナーによる家具や時計なども注目されています。
デンマーク出身の家具デザイナーであるHans Jørgensen Wegner(ハンス・ヨルゲンセン・ウェグナー)もその一人。
いつかは欲しい!と憧れる人も多い、ウェグナーの名作椅子をご紹介します。
ウェグナーの魅力
13歳から家具職人の修行を
1914年に生まれたウェグナーは13歳で家具職人の修行をはじめ、17歳で指物師のマイスター資格を取得した才能あふれる人物でした。
兵役を経て23歳で美術工芸学校に進学し、家具設計を専攻したそうです。
デンマークを代表する建築家でありデザイナーでもある、アルネ・ヤコブセンの事務所でも勤務した経験があります。
生涯で500種類以上の椅子をデザイン
ウェグナーは2007年に92歳で亡くなりましたが、生涯で500種類以上の椅子をデザインしたと言われています。
それらは20世紀の北欧デザインを代表し、世界各地の美術館などにコレクションされているそうです。
ユニークで親しみやすいネーミング
上述のように、数多くの椅子をデザインしたウェグナーですが、椅子のネーミングにはユニークなものもあります。
フォルムの特徴から名付けられるものも多く、「ピーコック・チェア」「ブル・チェア」「ベア・チェア」というような、生き物の名前が付けられているものも。
中国の明時代の椅子にインスピレーションを得た、「チャイニーズ・チェア」なども良く知られています。
現在でも作り続けられる名作
ウェグナーがデザインした作品は、現在でも作り続けられているものが数多くあります。
2014年はウェグナーが生まれてから100年経った年だったので、生誕100年を祝しいくつかの作品が復刻されました。
ウェグナーによって50年、60年前にデザインされた作品が、今なお色褪せずに世界中で愛されているのです。
続いて、ウェグナーの代表的な作品をご紹介していきましょう。
The Chair ザ・チェア PP-501
完成度が高い不朽の名作
1949年に発表され、「The Chair(ザ・チェア/椅子の中の椅子)」と呼ばれたラウンドチェア「PP-501」は、ウェグナーの作品の中でも不朽の名作として知られています。
アメリカ大統領のJ・F・ケネディとR・ニクソンによるテレビ討論会でも、この椅子が使われたそうです。
現在は座面がキャメルレザーとラタンの2種類、フレームはオークとアッシュ、ウォールナットにチェリーの4種類のバリエーションがあります。
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木目が美しいアフロチーク
滑らかなラインが美しいフォルムが「The Chair」の特徴の一つですが、製法にも特徴があります。
木材同士をつなぐ際に、接続部分が見えるフィンガージョイント(楔)という工法をとっているのです。
ウェグナーのたぐいまれなるセンスと、実際の製造を請け負っていた「PPモブラー社」との結晶とも言えるでしょう。
デンマーク人のペダーセン兄弟が起こしたこの工房は、現在でもウェグナーの作品を作り続けています。
Y Chair ワイ・チェア CH24
世界で最も売れた椅子
「世界で最も売れた椅子」の一つとして知られているのが、「Y Chair(Yチェア)」です。1950年に発表されて以来、全世界で数十万以上売れているそうです。
フレームは、ピーチとアッシュとオーク、さらにチェリーとウォールナットの5種類。
塗装とペーパーコードのバリエーションには、ナチュラルとブラックがあります。
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背もたれとアームのラインの美しさ
上述のように、ウェグナーがデザインした椅子にはどれも美しさが感じられます。
こちらの「Y Chair」もその一つで、背もたれとアームが一体化したラインがなんとも言えない表情を生み出しているのです。
印象的な背もたれがYの字の形をしているところから、「Y Chair」の名前がついたそうです。
いつかは手に入れたい!と憧れている方も多い名作と言えるのではないでしょうか。
ペーパーコードを編んだ座面
「Y Chair」の座面は、ペーパーコードと呼ばれる樹脂を含ませて耐久性を高めた紙が使われています。
もともとペーパーコードは第一次世界大戦時に誕生し、農作物などを束ねるために使われていたそうですが、耐久性と柔軟性が椅子の座面にもフィットすることから椅子の座面にも取り入れられるようになったそうです。
「フィッシュボーンチェア」と呼ばれることもある「Y Chair」の座面は、上から見ても美しいですね。
優雅なラインが生み出す美しさ
スリムでシャープな背もたれ
ウェグナーの代表的な二つの椅子をご紹介しましたが、まだまだ数多くの名作椅子が残されています。
こちらは、1958年に発表された「CH33」と呼ばれるダイニングチェアです。
背もたれのスリムなデザインが、スタイリッシュな印象を与えてくれます。
座面は板のタイプとレザーのタイプがあり、リプロダクトではファブリックタイプもあるようです。
木とスチールを組み合わせた椅子
ウェグナーには珍しく木とスチールを組み合わせたこちらの椅子は、1955年に作られました。同年に開催された、ヘルシンボリ国際博覧会に出展された作品です。
1952年に発表された「Cow Horn Chair(カウホーン・チェア)」に似た笠木のデザインが特徴的。
スタッキングができるフォルムと、ブラックだけでなくレッドやグリーンといったカラフルなカラーバリエーションが魅力的です。
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ハイバックイージーチェア
こちらは1953年に発表されたハイバックチェアで、「GE290A」と呼ばれています。
ゆったりと斜めに傾いた背もたれと座面シートの角度は、ウェグナーらしく優雅です。
北欧インテリアのポイントとなってくれる、存在感あふれる椅子といえるのではないでしょうか。
学生寮の為にデザインされたデイベッド
最後にご紹介する「GE258」は、1954年にウェグナーによってデザインされました。
コンパクトなスペースの学生寮で使うために設計された為、ソファにもベッドにもなる「デイベッド」としてデザインされているそうです。
背もたれを持ち上げると丸い棒が挟まれたシーツがセットされていて、片手で転がしながらベッドメイクができます。
背もたれ下のスペースは、ちょっとした収納にも使うことができるようです。
まとめ
北欧デザインを代表するデンマーク出身のデザイナー、Hans Jørgensen Wegner(ハンス・ヨルゲンセン・ウェグナー)の代表作をご紹介しました。
「椅子の中の椅子」という意味の「The Chair」と呼ばれた作品をはじめ、ウェグナーの椅子は今なお世界中の人々から愛されている名作ぞろいです。
是非、チェックしてみてくださいね。
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