ライラックの花言葉をご紹介!
温かい地方なら4月下旬頃から、寒い地方では5月から6月初旬頃にかけて咲くライラック。
別名を「リラ」「ムラサキハシドイ」とも言います。晩春の明るい日差しの中で、紫や青、白などの花が枝先にたわわに咲きほこるライラックを見ると、「春が去っていよいよ夏が近づいて来たな」と思うでしょう。
ライラックの爽やかな芳香に包まれながらお散歩するだけで心身ともにリフレッシュしますよね。
素敵なライラックの花言葉も知るともっと楽しくなりますよ。ぜひ、ご覧ください。
ライラックについて
ライラックは英語名で、和名ではムラサキハシドイ(紫丁香花)と呼ばれ、フランス語ではリラ(Lilas)と言います。
日本でもリラという方がなじみ深いという方もいるかもしれません。
ライラックもリラも同じ花の違う呼び名なんです。
原産は、ヨーロッパ東南部バルカン半島ということですが、16世紀半ばに西ヨーロッパにまで持ち込まれ、現代ではヨーロッパ全体に広がっています。
ライラックが日本にやってきたのは明治23年(1890年)アメリカ人のサラ・クララ・スミス女史が北海道に持ち込んだ苗木が最初と言われています。
ライラックは北海道の札幌市、長沼町で「市の木」「町の花」として親しまれています。
札幌市では毎年5月中旬ごろから6月初旬にかけて「さっぽろライラックまつり」というイベントを開催。
メイン会場の大通り公園には約400本のライラックの木があり、赤、ピンク、紫、青、白の色とりどり花が咲き誇っています。
ライラックが出てくる文学は、『若草物語』で知られるオルコットが『ライラックの花の下』という物語を書いている他、渡辺淳一の『リラ冷えの街』などがあります。
また、ロシアの文豪トルストイの『復活』にもライラックを使った描写が。
また、シャンソンの「すみれの花咲く頃」という曲の原曲タイトルは「リラの花咲く頃」です。
ライラックの名前の由来
英名のライラック(Lilac)や仏名のリラ(Lilas)という名前は、サンスクリット語で「青紫」を表すニイラ(niila)から派生したのではないかとされています。
一方、学名である「シリンガ ヴォルガリス(Syringa vulgaris)」は、シリンガ(Syringa)が”ハシドイ属の”、ヴォルガリス(vulgaris)が”尋常性の”という意味です。
Syringaはギリシア神話に登場する牧神パンの持つ笛「Syrinx」から来ているとされています。
和名のムラサキハシドイ(紫丁香花)のハシドイは「端に集う」から転じた名前だそうです。
ハシドイ科の植物は、花が枝先に集まって咲くことから名づけられました。
ライラックも枝先に花房が集まって咲きます。
近縁種のハシドイとは木の高さや幹の太さなどがまったく違いますが、そこだけは共通するところです。
ライラックの特徴
現在のライラックは、濃いピンクから薄いピンク、淡い青、青、濃い紫、紫、白など、幅広い色の花がありますが、ライラック色といえば、淡い紫色を指します。
ライラックの語源が「青紫」という意味の言葉であることや、和名がムラサキハシドイ(紫丁香花)であることから、ライラックの代表的な色のイメージは「青紫」、もしくは「紫」ということになりますね。
ライラックは色が豊富なので、花言葉は全体の意味と色別の意味がありますよ。
ライラックの花が咲く時期は、地域によって差がありますが、だいたい4月から6月初旬。
花言葉ではありませんが、俳句に出てくる「リラ冷え」は晩春の季語となっています。
モクセイ科ハシドイ属の落葉性灌木(低木)で、木の高さは大体3メートルから4メートルくらい。
ライラックの花には甘くて爽やかな芳香があり、香水の原料にもされていますよ。
ライラックの花言葉
ライラックの代表的な花言葉は「友情」「思い出」「謙虚」。
フランスの首都パリでは、ライラックはマロニエに並んで街路樹や庭木としてよく見かける市民に親しまれている樹木。
「リラの花の咲く頃」というのは季節の中で一番気候がいい時を表し、白いライラックを青春のシンボルとしています。
そこから「青春の思い出」「思い出」という花言葉が生まれたという説が。
さらにそこから「友情」「大切な友達」という意味も加わったそうです。
また、西洋ではライラックの花言葉には「誇り」「美」という意味もあるそうです。
美しく堂々と咲くライラックの花らしい花言葉と言えるでしょう。
パーティなどに行く時、ライラックの香水を身に着けていくと「誇り」や「美」をまとうことができ、品格のある雰囲気を出せるのではないでしょうか。
また、ライラックの香りにはリラックス効果や新陳代謝を高める働きがあると言われているので、日常でも花言葉とともに香りを楽しむのもおすすめです。
ライラックの色別の花言葉
紫のライラックの花言葉
「恋の芽生え」「初恋」というのが紫のライラックの花言葉です。
初恋の人にライラックの花をプレゼントして告白するなんてロマンチックですね。
恋に関する花言葉が生まれたのは、ライラックの葉っぱがハート形だからと言われています。
でも、他の色でもライラックの葉っぱはハート型なので、紫色はライラックの代表ということですね。
一方、西洋には青紫のライラックに少し怖い習わしもありました。
青紫の色が悲しみの色に通じることからか、婚約中の相手に青紫のライラックを贈ると、さりげなく「婚約を解消したい」ということを表したといいます。
そのため、ライラックはポジティブな花言葉ばかりではなく、不吉な予感のする花というイメージもあり、「家の中に持ち込んではいけない」「若い女性が身に着けてはいけない」とも言われているのです。
「初恋の痛み」はライラックの花言葉?
「ライラック」の怖い花言葉として「初恋の痛み」というイメージが広がっているようですが、もともとのライラックの花言葉にはそういう意味はありません。
1992年に発売された「弟切草」というゲームで「初恋の痛み」という花言葉としてライラックが使われたため広がった誤解です。
ライラックの本来の花言葉「初恋」から転じたイメージと考えられます。
また、ライラックとはまったく違う種類の草花ですが、小花が房になって咲くところがライラックとイメージが重なる紫のヒヤシンスには「悲しみ」「悲哀」「初恋のひたむきさ」という花言葉があります。
そこからもさらに誤解が生じたのかもしれませんね。
白いライラックの花言葉
白いライラックの花言葉はたくさんあります。
フランスでは青春のシンボルとされていることから、「若さ」「無邪気」「青春の喜び」「純白」「若き日の思い出」「美しい約束」「純潔」など、青春にちなむような花言葉が多いですね。
よいイメージの花言葉だと思われますが、「純潔」という意味もあることから、縁遠くなりそうで縁起が悪いと、西洋では若い女性が身に付けたり、部屋に飾ることをタブー視しているようです。
また、イギリスには白いライラックにまつわる悲しい伝説も残っています。
ある貴族の男がイギリスの田舎町を訪れ、そこに住む娘に恋をして結婚を申し込むのですが、都会に戻った時にやはり結婚は無理だと考え、婚約を解消。
それを知った娘は傷心から自殺してしまいます。
その墓前に紫のライラックを供えたら、翌日、真っ白いライラックに変わっていたという話です。
純潔という花言葉にもリンクしている、ちょっと悲しいエピソードですね。
ピンクのライラックの花言葉
ライラックにはもともと「思い出」という花言葉がありますが、特にピンクのライラックには「思い出」という意味合いが強いようです。
花言葉は単語なので、その意味合いをどう使うかは贈り手のセンスですが、素敵な思い出を思い出してほしい時や、大切な思い出を共有したい時に使うといいでしょうね。
その他のライラックの花言葉
青いライラックは珍しいので、その花言葉はありません。
青にかなり近い色でも紫がかっているので、紫として考えられているのかもしれません。
一方、赤、赤紫のライラックには「愛の芽生え」という花言葉があります。
紫の「恋の芽生え」と被りますが、よりそのイメージが強いということでしょう。
色ではありませんが、ライラックには八重咲の品種もあり、それには「優しく控え目な女性」という花言葉が。
また、野生種のライラックは「謙遜」という花言葉になります。
ライラックの素敵な言い伝え
普通、ライラックの花弁は4枚。
でも、ごくまれに5枚や6枚になった花を見つけることがあります。
そんなライラックを見つけたらハッピー。
それは幸福のシンボルとされる「ラッキーライラック」です。
四葉のクローバーと同じで見つけるといいことがあると言われていますよ。
また、誰にも内緒で飲み込むと愛する人と永遠に愛し合うことができるというおまじないもあります。
ライラックの花言葉まとめ
ライラックやライラックの花言葉についてご紹介しました。
5月の明るい日差しの中で、ライラックのハート形の鮮やかなグリーンの葉の中に青、紫、ピンク、白の花が咲き乱れる様は見事で、かつ甘く爽やかに漂う香りも魅惑的です。
花言葉にも明るく素敵な意味もたくさんあるので、その季節にはライラックの花を存分に楽しみたいですね。
ただし、少し不吉なイメージの花言葉やエピソードもあるので、シチュエーションやオケージョンを考慮することも必要です。
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