パワフルキッチンで叶えた母と娘の二人暮らし
「リノベーション済みマンション」と聞くと、どんな印象を持ちますか? それほどぴったりの家はないだろうから、妥協することになるのではと感じるかもしれません。
しかし、プロフェッショナルが経験と知識と情熱を込めてつくった物件は、自分では導けなかった想像以上の住まいになることもあります。
リビタの【暮らし発想リノベーション】シリーズの物件から、間取りもインテリアも自分たちにぴったりの家に巡り合ったNさんとお母さまに、住宅購入の経緯、入居後の暮らしなどについて聞きました。
オールインワンのキッチンで料理、趣味、仕事、すべてが完結
――Nさんは、リビタの【暮らし発想リノベーション】シリーズの物件から、「パワフルキッチン」のある家に出会い、一瞬で恋に落ちたそうですが、一番の決め手を教えてください。
【Nさん】すべてが好みなのですが、一番はやはりこのキッチンです。我が家には友人がよく遊びにきます。以前の家では多い時には20人くらいくることもありました。シンクとダイニングテーブルが一体化した、大きなキッチンカウンターは、友人たちが集まる場所として、私も母も描いていたイメージにぴったりでした。
――Nさんは、お母さまと二人暮らしで、「パワフルキッチン」を中心としたLDKと、2つの個室で構成されたプランも、ご希望通りだったのですね。
【Nさん】母と私のそれぞれに個室が必要なので、まさに希望通りです。実はこの物件は、本格的に家を買おうと動き出す前からWeb検索で見たことがあって、以前は玄関側に個室がない状態で販売されていました。
その時からすごくいいなと思っていたのですが、転職前だったこともあり、憧れレベルで手の届かない価格だったし、個室が2つないから私たちには合わないと諦めていたのです。
それが転職後、本格的に家を探し始めた時に、玄関側のオープンなスペースに壁を追加して、個室が2つになって販売されていたのを再発見。私も転職をして収入がアップしたタイミングでもあり、条件がぴったりと重なりました。
――Nさんの個室は玄関を入ってすぐのところにあり、そこからL字の通路を通ってLDKへ。LDKに隣接する形でお母さまの個室があります。2つの個室は距離もあり、それぞれのプライベートスペースがキープされていますね。
Nさん 私は仕事で帰宅が遅くなることもあり、早寝早起きの母とは生活の時間帯が異なります。私たちにとって、個室が離れて配置されている間取りは理想的でした。
音も聞こえないくらいプライベート感がありますが、実はバルコニーを介してつながっていて、なんとなく気配は伝わる絶妙な距離感です。
私の場合、個室は寝るための場所ですが、たまに読書や仕事をするなど、一人で集中したい時にこもっています。とても静かで落ち着く場所で、LDKとは居心地が全然違います。
【お母さま】私は洋裁が趣味で、友人から頼まれて服をつくることもあり、ミシンに向かっていることが多いですね。私にとっては自分の個室であり、アトリエでもあります。
基本的に家事は私が担当しているので、LDKとつながっていて、オープンになっているのもいいですね。料理をしながら、合間にちょっと洋裁の作業を進めることなどもでき、行き来しやすい配置だと感じています。
LDKと個室が室内窓でつながっているので、朝は東の個室側から、午後は西のLDK側から、一日中光がまわって快適に過ごせています。
【Nさん】私も基本的にはLDKで過ごすことが多いです。今はリモートワークで、自宅で仕事をしていますが、キッチンカウンターにパソコンを置いて、ビデオ会議などにも参加しています。
陶芸が趣味なのですが、たまにこのカウンターで土を捏ねたり、成型したりすることも。隣では母が料理をしたり、洋裁の型紙を取ったりしているし、先日は姉が遊びにきて、キッチンカウンターの一角でパンを捏ねていました。
大人がそれぞれに好きなことをして、共有できるオールインワンのキッチンになっています。
見えない細部までこだわり抜かれてつくられた空間の居心地の良さ
――キッチンは天板・側面ともに、モルタルで仕上げられた無骨な雰囲気ですが、インテリアのテイストもNさんの好みにぴったり合っていたのですか?
【Nさん】モルタルのキッチンは、テイストとしてもとても気に入ったポイントでした。壁や天井などグレーが基調となっている色合いも、私たちの好みにぴったりです。巾木までグレーで統一されています。
【お母さま】これだけ大きな天板が、全部モルタルというのは珍しいですよね。私はシームレスにモルタルが連続しているのが、デザイン的にも機能的にも気に入りました。継ぎ目がなく、汚れなども気にならないし、手入れも簡単で使いやすいです。
これだけ大きな面積で、下部には収納もつくり付けられ、キッチンツールや食器なども余裕で収まりました。食器棚を別途置かなくてもよく、すっきりと使えています。
私はキッチンで多くの時間を過ごしますが、このキッチンは居心地もとてもいいです。お客さまがきた時も、料理をつくりながら、飲みながら、お話しながら楽しめる最高のキッチンですね。
【Nさん】以前住んでいた賃貸マンションもとても気に入っていて、ヴィンテージや北欧系の家具を選んでいました。今回、それらの家具をほぼそのまま使っていますが、違和感がまったくなくフィットしています。
壁のニッチの棚のつくり方やカーテンレールが見えないように設えたボックスなど、細部まで丁寧に美しく見えるようにつくられている。トイレにも間接照明があり、壁と天井も濃いブルーグレーで統一されていて、見えないところまでこだわり抜かれているんです。
――都心にありながら、東、西、南の3方向に窓があり、眺望もよく、光と風が通る立地環境も素晴らしいです。開放的で気持ち良い空間に、飾られた植物がよく合っていますね。
【Nさん】植物は前から好きだったのですが、この家に住み始めてから、どんどん増えています。東西にバルコニーがあるので、育てる場所も十分。
朝は植物にひと通り水やりをして、チェックするのが日課です。都心なのですが近くにホームセンターがあって、園芸用品もすぐに買えるので、植物は趣味の一つになっています。今は家にいる時間が長いので、バルコニーで土に触れたり、植物の手入れをしたりするのも、いい気分転換です。
――ちょっとリゾートっぽい空気感もあるかと。
【Nさん】そうなんです。朝起きた瞬間から、旅をしている気分で、ホテルっぽい住み心地だと感じています。バルコニーにテーブルとチェアを置いてお茶をするなど、都会に住みながらリゾートっぽい過ごし方も楽しんでいます。
プロが手掛けたリノベ済み物件のメリットは、時間や労力をかけずに理想の家に住めること
――Nさんは家の買い方として、中古マンションを買って、自分でリノベーションをすることも検討しましたか? 結果として、リノベーション済み物件に決めたことで感じているメリットなどはありますか?
【Nさん】新しいものがそれほど好きではなく、新築は興味がなくて、中古がいいと考えてリノベーションをしたいと考えたのですが、リノベーション済みのマンションでは、そこまで好みに合ったものはないだろうから、中古物件を自分で買ってリノベーションをする方法しかないと思っていました。
だから、この物件が間取りを調整して売り出されているのを発見した時は、ここまで自分たちに合った物件は、もう絶対に見つからないと感じて、急いで見学の予約を入れたんです。
リノベーション済み物件は、プランなどを考えたり、打ち合わせを重ねたりする時間や労力がかからないことが最大のメリット。私たちもこんなにスムーズにスピーディに、理想の家を購入できたことに驚いています。
【お母さま】私は以前、設計者さんに依頼して新築一戸建てをつくったことがあります。こだわって建てた家で、気に入っていましたが、つくる過程はとても大変でした。短い時間でいろいろなことを決めたり選んだりしなくてはいけないし、さまざまな問題も起こります。
理想通りの家と巡り合えたら、リノベーション済み物件はとても良い選択肢だと思います。仮に私たちが中古マンションを購入して、自分たちでリノベーションしていたとしたら、これだけのものをつくるのは難しかったでしょうね。
プロフェッショナルのリノベーションはやっぱりすごいなと。器がいいから何を置いても絵になるし、どんな暮らし方をしていてもおしゃれになります。
――リビタのサービスを通して、感じていることを教えてください。
【Nさん】私はWebで物件を見るのが好きで、リビタのことは以前からインプットしていました。この物件は別の不動産仲介会社を通していて、リビタの勝岡さんとは、物件の見学時と契約時にお会いしました。
短い時間でしたが、勝岡さんや設計者さんがいかにこの物件をこだわってつくったか、いろいろと思い入れを伝えてくれたことで、間違いなく良い家だと感じましたね。
【お母さま】入居後に勝岡さんをホームパーティにお誘いして、私たちがこの家でどんな風に暮らしているか見てもらったんですよ。きっと勝岡さんにとって良い勉強になるだろうとお誘いしたところ、とても喜んでいただき、お互いにさらに信頼が深まりました。
次回は設計者のアラキ+ササキアーキテクツもお誘いする予定。この家を設計した方にぜひお話をお聞きしたいですから。
【Nさん】この物件は【暮らし発想リノベーション】のシリーズで、企画時は都会に住みたいシングル男性をイメージしてつくられていたとお聞きしていました。
でも実際はそのイメージとは違う私たちにぴったりの家だったというのも、お互いに面白い経験になっているのではないかと思います。設計者さんも含め、リビタとは今後も長くお付き合いさせていただけると感じています。
文:村田保子/撮影:古末拓也
取材・撮影:2020年7月
●リビタの「暮らし発想リノベーション」とは
「暮らし発想リノベーション」は、リビタで自由設計をされた実例からアイデアを得てつくった、住まい手にとって一番嬉しい住まいを届けるリビタのリノベーションマンションシリーズです。家族構成も、ライフスタイルも違うすべての人を意識した画一的な住まいはつくりません。2人のため、1人のため、家で仕事をする人のため、料理好きのためなど、それぞれの物件に住む人を想像し、暮らし方を想像し、その人たちにとって気持ちの良い空間、暮らしやすい空間をつくり出しています。住まい手に、「まるで自由設計で自分のためだけにつくった住まい」だと感じてもらえるようなリノベーションマンションを提供しています。
間取り、プラン
- 専有面積: 70.10㎡
- 間取り: 2LDK
- 既存建物竣工年: 1995年
- リノベーション竣工年: 2019年
玄関を入ると奥行きのある土間。その先にNさんの個室がある。L字の通路沿いには、Nさんとお母さまが共有するクローゼット、トイレ、洗面・浴室がある。その先に開放的なLDK。広さは16.7帖。LDKの隣にはお母さまの個室が連なる。LDKとは室内窓でつながり、光と視線が抜ける。都心のど真ん中にありながら、3方向に窓を備え、東西は眺望の抜けも抜群。
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