今日から使える美しい大和言葉をご紹介
古くから日本に伝わる「大和言葉」をご存知でしょうか。現代の日本語は、外国から入ってきた「漢語」と、カタカナで表現されることの多い「外来語」で形成されることが多いです。
柔らかな言葉の並びが美しい「大和言葉」を自然に使うことができたら、風情のあるおしゃれな話し方を楽しめますよ。今回は、例文を上げながら大和言葉の使い方をご紹介します。
今日から使える美しい大和言葉24選《日常で使える言葉編》
「大和言葉」と字にすると、堅く難しい雰囲気を感じてしまう人も少なくないでしょう。しかし、実は日常の至るところにも、大和言葉は散りばめられているのです。
ここでは、今日から使える日常的な大和言葉をご紹介します。おしゃれな使い方を知って、彩りのある毎日を楽しみましょう。
大和言葉①お心にかけていただく
「お心にかけていただく」は、気遣ってもらったときに使う感謝の言葉を意味します。
例えば「具合が悪そうだけど、大丈夫?」と声をかけてもらったときに「お心にかけていただいて、ありがとうございます。大丈夫ですよ」と返事をすれば、単純に「大丈夫です。ありがとうございます。」と返すよりも、いく分優しさが込められているような気がしますね。
大和言葉②お心づくし
心を尽くしたおもてなしを受けたときに、相手の優しさへの感謝を表す言葉として使われます。
「最高の」という意味をもつ大和言葉「このうえなく」を合わせて「このうえなく素敵なお心づくしを、ありがとうございます」と表せば、もてなしてくれた相手に心からの感謝を伝えることができるでしょう。
大和言葉③お平らに(おたいらに)
来客に対して「どうぞ足をくずして楽にしてくださいね」という心配りの意味をもつ大和言葉です。初めて家に招いたお友達や知人に対して「どうぞお平らにしてくださいね」と言えば、美しい表現で相手への配慮を示すことができます。
現代では正座をすることも少なくなってはいますが、初めての訪問で緊張をしている相手に、美しい大和言葉で声をかけられると素敵ですよね。
大和言葉④ほんのしるし
贈り物を差し出すときに使われる大和言葉です。同じ意味を持つ大和言葉に「心ばかり」があります。
「つまらないものですが…」と差し出すところを、「ほんのしるしです」や「心ばかりの品ですが…」と表現を変えるだけで、グッと趣のある会話になりますね。
大和言葉⑤心を同じくする
共感する、心を動かされるという意味の大和言葉です。似た意味を持つ言葉に「心を合わせる」があります。
例えば、彼の家に初めて訪問する際には、相手のご両親に「心を同じくしております」と挨拶できれば、品のいい美しい言葉使いができる女性だとアピールできますよ。
大和言葉⑥思い初める
「思い初める」は、恋の初まり、思い初めるという意味の大和言葉です。
素敵な男性と出逢ったときに「思い初める方と出会えました」とSNSにアップするのも風情があります。「素敵な男性との出会いがありました!」と表現するよりもおしゃれですよね。
今日から使える美しい大和言葉24選《自然を表す言葉編》
大和言葉には、自然を表す表現が数多くあります。四季折々の大和言葉がありますが、ここでは、これからの季節や春に向けて使いたい言葉をピックアップしてご紹介します。
おしゃれな使い方で、四季の移り変わりを楽しみましょう。
大和言葉⑦朧月(おぼろづき)
春の夜にぼんやりと浮かぶ月のこと、優しく光を放つ春の月を表す大和言葉です。よく中秋の名月でも「おぼろ月」が使われていますが、実は秋の月ではなく春に月を意味していたのです。
春の柔らかな季節感に沿った、美しい大和言葉ですね。
大和言葉⑧せせらぎ
「せせらぎ」という言葉は、日常でもよく使われることも多いでしょう。意味は、浅瀬などの小さな水の流れ、その音を表現している大和言葉です。
例文としては「せせらぎを聞きながら、川の側を散歩する」などがあります。大和言葉を使うことで、その情景が自然と思い浮かべることができますね。
大和言葉⑨淡雪(あわゆき)
春先のうっすらと積もる雪のことを意味する大和言葉です。同じような意味を持つ言葉に「名残雪(なごりゆき)」があります。こちらは、春が来てもまだ残っている雪のことを表してます。
思いを寄せる人と並んで歩く際に「淡雪が綺麗ですね」と声をかければ、きっと趣のあるデートが楽しめそうです。
大和言葉⑩風光る(かぜひかる)
暖かくなり日差しが増すことを意味する春の季語です。例えば、デートのときなどに「風光る季節になりましたね」と言葉にしてみるのはいかがでしょうか。
いつもよりも繊細で、儚げな感じがしますよね。美しい言葉を使うことで、上品な印象を高めることができますよ。
大和言葉⑪遣らずの雨(やらずのあめ)
「遣らずの雨」は、来客が帰ろうとするのを引き止めるかのように降りしきる雨を意味しています。急な雨が降ると、帰るのをためらうことでしょう。
例文としては「遣らずの雨ですね。もう少し、ゆっくりしていってはいかがですか?」と優しく微笑むと、素敵な印象を与えることができますよ。
大和言葉⑫花明り(はなあかり)
満開の桜で、その色づきから夜でも明るく見える様子を表します。同じく季節を表す大和言葉に「雪明り(ゆきあかり)」があります。こちらは、降り積もった雪が散乱光でほんのりと明るく光っている様子を意味しています。
デートの終わりがけに、「花明り(または雪明り)が美しい頃なので、もう少しご一緒しませんか?」と、夜の散歩を申し出ると、素敵なデートの延長を楽しめるのではないでしょうか。
今日から使える美しい大和言葉24選《時を表す言葉編》
時を表す言葉にも、大和言葉が使われます。
普段から、時刻を表現するときに大和言葉を自然に使えれば、素敵な女性に近づけそうですよね。ここでは、時を表す大和言葉のおしゃれで自然な使い方をご紹介します。
大和言葉⑬千歳(ちとせ)
「千歳」は、千年、長い年月、時を意味する大和言葉です。長生きを意味する縁起のいい言葉として、人名に使われることも多いですよね。例文としては、偉業を成し得た人物に対して「千歳まで名の残る人だ」などがあります。
縁起が良く美しい大和言葉なので、店名や会社名に選ぶ人も多いですよ。
大和言葉⑭可惜夜(あたらよ)
明けてしまうのが惜しい夜を意味する「可惜夜」は、あまり耳にする機会も少ないかもしれませんね。しかし、あまり使われない大和言葉だからこそ、さりげなく使うことで、グッと知的に見えますよ。
恋人と一緒に過ごす夜の時に「今日はこのうえない可惜夜ですね」とそっと呟いてみると、心をグッと揺さぶる会話ができるかもしれません。
大和言葉⑮暁(あかつき)
「暁」とは、夜が明ける前のほの暗いころ。単純に「夜明け」と表現するよりも「暁の頃」と大和言葉を使うと、風情のある美しい日本語の使い方を楽しめるのではないでしょうか。
例文としては「暁の空のおぼろ月を見上げる」など、大和言葉に大和言葉を重ねると、趣が増して素敵ですね。
大和言葉⑯東雲(しののめ)
「東雲」とは、明け方に東の空に浮かぶ雲、または、夜空が東の空から明けてゆくころを意味しています。つまり明け方のことですね。同じ明け方を表す大和言葉に、曙(あけぼの)夜がほのぼの明けるころがあります。
氏名の氏として広く知られているこの言葉は、実は大和言葉だったのです。
大和言葉⑰暮れなずむ
日が暮れそうでなかなか暮れないころを表す大和言葉で、同じく夕方頃を表す大和言葉に「夕暮れ」があります。
「夕暮れどきの街を一人で歩く」と表現するよりも、美しい大和言葉を例えに出して「暮れなずむ街を一人で歩く」と表すほうが、情景が浮かびそうですね。
大和言葉⑱宵の口(よいのくち)
「宵の口」とは、日が暮れて間もない頃を意味する大和言葉です。
SNSに投稿をする際に、例えば「日が暮れたので、晩酌です!」と表現するよりも「宵の口にお酒をたしなみます」と大和言葉を使うと、しっとりとした女性らしいニュアンスになりますね。
今日から使える美しい大和言葉24選《褒め言葉編》
相手を褒めたいと思ったとき、せっかくなので美しい大和言葉で、しとやかに相手の好意を示すと素敵ですね。現代言葉で溢れかえる中、ぽん、と大和言葉を使うことで、個性やおしゃれな印象を与えることができますよ。
ここでは、褒め言葉に応用できる美しい大和言葉の使い方をご紹介します。
大和言葉⑲奥ゆかしい
「奥ゆかしい」とは、慎み深く上品である、細かな心配りを感じられる、という褒め言葉です。例えば「奥ゆかしく素敵な女性だ」と表せば、ストレートに「上品だね」と言われるよりも情緒を感じられますね。
似た意味の褒め言葉として「たおやか」があります。こちらは、動作がしなやかで美しいという意味があります。
大和言葉⑳懐が深い(ふところが深い)
「あの人は懐が深い人だ」という例えを聞いたことがある人も少なくないでしょう。「懐が深い」とは、心が広く包容力がある人を意味する大和言葉です。
思いを寄せる男性に対して「懐が深く頼りになります」と伝えれば、好意を示すだけでなく尊敬の気持ちも表す褒め言葉となりますね。
大和言葉㉑おおらか
現代日本でもよく使われる大和言葉のひとつに「おおらか」があります。おおらかとは、細かな部分にとらわれず、ゆったりとしている様子をい意味しています。人柄を指して使うことが多い大和言葉です。
例文としては「おおらかで明るい性格が魅力的ですね」と伝えると、美しい大和言葉として表現できますよ。
大和言葉㉒清らか
「清らか」は、汚れがなく美しい様子を意味する大和言葉です。同じ意味をもつ言葉に「清純」「純粋」などがあります。善意的で優しさの心に溢れた相手に対して「清らかなお心をお持ちで」と伝えてみましょう。
「優しい人だね」と褒めるよりも「清らかですね」と褒められると、グッときますよね。
大和言葉㉓花笑み(はなえみ)
「花笑み」は、相手の笑顔を「花が咲いたような笑顔だ」と例えた大和言葉です。または、人の微笑みのことを意味します。例文としては「花笑みの美しい人ですね」「花笑みをくれた」と表すのはいかがでしょうか。
サラリと大和言葉で「花笑み」を使えると、風情のある趣き深い人だという印象を与えることができますよ。
大和言葉㉔筋がいい
日常の中でもよく使われる大和言葉の中に「筋がいい」があります。「筋がいい」とは、センスのある有望な人への褒め言葉として使われる大和言葉です。
上司から「◯◯さんは筋がいいね」と褒められたら「センスの良さ、有望性を感じられた」と、素直に受け止め喜びましょう。また、反対に後輩や部下を褒めるときにも使いたい大和言葉のひとつです。
今日から使える美しい大和言葉24選まとめ
日本古来から受け継がれてきた「大和言葉」は、現代日本語にはない、美しさを秘めています。情緒的で風情があり、しとやかさがグッとくる表現方法です。
何気なく大和言葉での言い回しができれば、育ちのいい人だと思われるメリットもありますね。丁寧な大和言葉で、日常をおしゃれに彩りましょう。
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