どんな部屋にしたい?一人暮らしの素敵インテリア:ナチュラルスタイル編
これから住むならこんな部屋にしたい!数あるインテリアのスタイルの中から、特に注目しておきたいものを紹介する連載企画。第10回は、すっきりとしつつもあたたかみを感じる「ナチュラルスタイル」だ。
時代や場所に左右されないスタンダードなスタイルだが、シンプルすぎたり逆に散らかってしまう場合も…。今回も「ナチュラルスタイル」の特徴やインテリアのポイントなどを紹介していこう。
どこでもない普遍性をベースに
このスタイルの特徴として言えるのは、どこかの国や時代を強くイメージしたものでは無いということ。
どこでもないのに、どこにでも合う普遍性。そんな懐のあるスタンダードさが心地よいスタイルだ。
また、造形的な条件が少ないスタイルなので都心のワンルームマンションでも気軽に楽しめる。自然体で肩肘張らない雰囲気が人気の、とても挑戦しやすい定番スタイルだ。
ナチュラルさは素材から
木で組まれた大きめの収納ラック
ナチュラルがテーマの空間には、やはり自然のぬくもりを感じる素材たちが欠かせない。天然のものやオーガニックなものによる、作り込み過ぎないありのまま感が大切になってくるのだ。
例えば、木の素材感。床や大きめの家具など、メインになってくる素材に木を持ってくることで一気にナチュラルテイストに仕上がる。
この時、木の色味はライトな色味の方がやわらかいナチュラルさが出せる。ダークブラウンなど濃色の木は重厚さが際立ってしまうので、ポイントで入れる程度におさえるのがおすすめ。
木の質感も、磨き上げられた艶のあるものより、手触り感のある粗野な仕上がりのものだと馴染みが良い。均一すぎない天然ならではの質感が残っていた方が愛着湧く空間になるのだ。
漆喰で仕上げられた壁
また、本格的に天然素材を楽しみたいのなら、暮らしに役立つ機能のある素材を入れてみるのも手だ。
例えば、調湿や消臭効果のある漆喰や珪藻土などの天然素材。壁にあしらうのはハードルが高いが、フラワーベースやコースターなど手軽なものに使われていることも多い。
インテリアとして置いておくだけで天然の力を活用できるので試してみるのも良いだろう。
そして、やはり観葉植物などのグリーンも欠かせない素材だ。インテリアとして空間を盛り上げてくれるのはもちろんだが、有害物質を吸収してくれたり、湿度調整を行ってくれたりなど、ネイチャーな機能にも助けられる。
鉢に入れるのも良いが、吊るしたり掛けたり、四方からグリーンを味わえるレイアウトも◎。葉が大ぶりで力強いものより、アイビーやグリーンネックレス、ポトスなど華奢な印象のものだとやわらかい生命感が出せる。
ナチュラルといえば、なカラー法則
シーツやラグにベージュ、クッションやケットにカラーを入れたベッドスペース
シンプルなスタイルだからこそ、色選びは肝心。まずナチュラルな空間にはやはり、無垢な印象をもつホワイトをベースにするのが定番だ。
ただこの時、真っ白を選んでしまうと緊張感ある空間になってしまうので、ベージュなどの生成り色を選ぶと落ち着きが出る。
壁や床など空間を構成するカラーの次に目に入るのは、カーテンやベッドリネン、ラグなどの広い面のアソートカラー。
ここも生成りなどやわらかい色に整えておけば、小物で遊んだとしても統一感が出せるのだ。
アクセントになる色味も、ペールやライト、ソフトなトーンから入れていくと馴染みが良いので、淡白になりがちな空間に入れていきたい。
ビビッドな色味は小物などで遊ぶ程度に入れると散らからない。
漂白や着色など人工的な工程を踏んだパキッとした色味より、ありのままの天然色がお似合いの「ナチュラルスタイル」。
色選びも丁寧に行っていくと、シンプルすぎない味わいある空間に仕上がるのだ。
少しのアクセントを入れて自分流に
チェアをあえて揃えずにレイアウトしたダイニングスペース
定番スタイルだからこそ自分流にアレンジすることが難しかったりするが、メインになる素材感やベースカラーを保ちつつ、ちょっとした遊びを入れてみるのも大切。
例えば、ダイニングスペースのチェアは揃えず、あえてお気に入りの一品一品を組み合わせるのも手だ。
自分好みが自然と集まった空間は、心地よい不揃いさで愛着もわく。フォルムや素材、色味の違いで空間の表情も豊かになるのでおすすめだ。
アイアン脚のダイニングテーブルとブラックチェア
インダストリアルになりがちなアイアンやブラックのアイテムも、ポイントとして入れる程度なら邪魔をしない。
アイアンは自然な風化具合や錆びが程よい味わいをプラスしてくれるし、ブラックのアイテムは間延びしがちなスペースに締まりが出る。
ベースが整っているからこそ、ちょっとした遊びやアクセントが映える「ナチュラルスタイル」。幅広くアレンジできるので、季節ごとに装いをチェンジして楽しむのもおすすめだ。
バランス感覚を楽しみつつ
ひとつひとつのアイテムをスタイルに溶け込ませる、バランス感覚のようなものがポイントになってくる「ナチュラルスタイル」。
凡庸になりすぎず、自分だけの落ち着きどころを見つけていくのが醍醐味だ。
どこにでも合う「ナチュラルスタイル」だが、どこにでもある物で揃えるのは味気ない。シンプルな空間だからこそ、モノの個性が際立つので、モノとの出会いは重要だ。
「FALL」で丁寧に作られたこだわりのアイテムを探してみたり、作家さんの展示に出向いてみたり…。ナチュラルな暮らしのお供を是非探してみてほしい。
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