【完全版】美しい二字熟語まとめ!【儚い・幻想的・自然・華やか】な言葉一覧&意味

日本語の美しさを象徴する二字熟語。古い言葉の中には難読な漢字もあり、その奥ゆかしさを感じられます。こちらでは、そんな美しい日本の二字熟語をたっぷりご紹介していきます。美しい日本語に触れ、心を研ぎ澄ませてみませんか。

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【完全版】美しい二字熟語まとめ!【儚い・幻想的・自然・華やか】な言葉一覧&意味
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ライター

海沿いの町で夫と子ども達と暮らしながら、英語を使った仕事をしています。映画・キャンプ・海・手作り・本・エクササイズ、色んな事が大好きです。Let’s try anyway!とにかく何でもやってみよう。

儚くも美しい二字熟語


最初にご紹介するのは、儚い雰囲気をもつ二字熟語。日本語特有の綺麗な響きや趣を感じられる言葉を5つピックアップしました。日頃あまり耳にしない二字熟語もありますが、意味を知ると奥深いものがたくさん。

儚い雰囲気の二字熟語は、知っているだけで女性らしさがアップするかもしれません。美しい漢字の連なりを楽しんでください。

 

 

夢幻(むげん)

「夢幻(むげん)」は字の通り、夢やまぼろしのこと。儚いものの例えとしても用いられる二字熟語です。漢字を見るだけで、儚い情景が頭に思い浮かぶのではないでしょうか。「夢幻の空間」「夢幻と消えてしまった」というように、実体のないものを説明する際に使われます。

儚い様子を例える類語としては「徒桜(あだざくら)」という言葉も。散っていく桜の花びらの様子から、儚いものを例えるときに使われます。覚えてみてくださいね。

 

久遠(くおん)

「久遠(くおん)」とは、今の状況から見て遠い過去や遠い未来、または「永遠」を意味する二字熟語。漢字を見ても分かるとおり、長く久しい・遠い状態を表す仏教的な言い方です。

果てしなくどこまでも続くイメージをもつ「久遠」は、「久遠の愛」「久遠の友情」のように使えます。「きゅうえん」と読まれる場合も。類義語には「永遠」や「不滅」といった言葉がありますが、「久遠」という漢字は意味とは反対に、儚さを連想させます。

 

玲瓏(れいろう)

「玲瓏(れいろう)」とは「透き通るように美しく輝く様子」を表した言葉。また、玉などが澄んだ音で綺麗に鳴る様子を表現しています。美しい響きが儚さをイメージさせますね。

ものや人の見た目、音を形容する言葉として用いられることが多い「玲瓏」。「月のように玲瓏たる美しさ」「遠くで鐘の音が玲瓏と響いている」というように使います。この言葉を入れた「八面玲瓏」は、どこから見ても美しい様子や誰とでも上手に付き合える人を表す四字熟語です。

 

花筏(はないかだ)

「花筏(はないかだ)」とは、水面に散って浮かんだ桜の花びらを筏(いかだ)と想定した様子を表した言葉。桜の終わりの季節、川面に花筏が浮かぶ景色はなんだか儚さを感じさせます。

「月ありて 浮藻のごとし 花筏(吉野義子)」というように、晩春の季語として俳句にも多用されるこの言葉。満開の桜が華やかに咲いている様子から一転、散っていく桜にどこか寂しさを感じるのは、日本人ならではの感情と言えるのかもしれません。

 

光芒(こうぼう)

「光芒(こうぼう)」とは尾を引くようにサッとできる光のすじのこと。流れ星などが放つほうき状の光に対して使われます。日常生活の中の「光」に対して使われることはありません。

また「光芒」は、ほかよりも優れているところを表現するときにも用いられる言葉。「光芒とも呼べる優れた才能」など、何かに秀でた様子を表します。「光が瞬くように一瞬で状況が変わる」という意味合いの四字熟語「光芒一閃(こうぼういっせん)」も併せて覚えてみてください。

 

幻想的な美しい二字熟語

幻想的な美しい二字熟語

ここでは幻想的で美しい二字熟語をピックアップ。独特な響きが美しく、表現にインパクトを加えたいときなどに活用されます。

難しい漢字が多いため、読み方も併せてチェックしてみてください。これらの言葉を知っているだけで、日本語の幅がぐんと広がるはず。感動的な風景や出来事を、幻想的な二字熟語で伝えてみませんか。

 

黄昏(たそがれ)

「薄暗くなった夕方」「日没直後」を意味する「黄昏(たそがれ)」。耳にするだけで、日が落ちた後の幻想的で美しい空の色が思い浮かびますね。もともとの読み方「こうこん」から、日が垂れるという意味をもつ「昏」に「黄」を加えて当て字にしたことが語源だと言われています。

ほかにも「最盛期が過ぎ、勢いが衰えていく様子」を表す日本語として使われることも。思いにふける夕暮れどき、この美しい二字熟語を思い出してみてくださいね。

 

開闢(かいびゃく)

「開闢(かいびゃく)」は、「天と地が初めてできたとき」を意味する美しい二字熟語。耳に残る響きが神秘的で、時空を超えた世界観を感じます。

「~は開闢以来の出来事」というように、とても珍しいことが起きたときに使える日本語。物事を大袈裟に伝えたいときにも活用できます。「開闢」の漢字はどちらも「開く」という意味。1つのものが2つに分かれ天と地が創造されたという、古代中国の言い伝えが語源だと言われています。

 

玉蜻(たまかぎる)

古文の枕詞にも使われている「玉蜻(たまかぎる)」。「淡い光」という意味をもつ美しい日本語です。「蜻」という漢字には「ほのかに光る」という意味があり、「玉」を通すことでより光が淡く繊細に。

海底に沈む水晶玉に陽が差し、淡く美しい光を放っているような様子です。どこか幻想的な雰囲気を表現できる日本語。尊い命の輝きや揺れる恋心などに比喩されることも多く、昔の日本人の奥ゆかしさが感じ取れますね。

 

銀湾(ぎんわん)

「天の川」や「銀河」の別名である「銀湾(ぎんわん)」。秋の季語でもある美しい二字熟語です。澄みきった秋の夜空に輝く無数の星の帯が、川や湾のように見えたことが語源。

天の川を示す日本語はいくつも存在しますが、同じ星空を眺めた人がそれぞれの言葉で表現したからなのかもしれません。昔の日本は天文学で後れを取っていたと言われていますが、幻想的で美しい夜空にインスピレーションを受けていたことは、間違いないでしょう。

 

言霊(ことだま)

現代でも使われている「言霊(ことだま)」という二字熟語。「言葉に宿ると信じられている霊力」を表す日本語です。昔の日本人は、言葉一つひとつに霊が宿り、その霊の力によって言葉が表すことを実現すると考えていました。現代でもその風潮は残っています。

ネガティブな言葉を発すると、それが本当になってしまうと助言された経験がある人も多いはず。幻想的な二字熟語の中には、言葉の力を重んじていた日本人の美しい心が感じ取れますね。

 

 

自然を表す美しい二字熟語


ここでは自然の様子を表現する二字熟語を集めました。美しい四季を楽しめる日本には、自然を表す言葉もたくさん。山や雲、太陽などを形容する言葉を5つご紹介します。

雄大な自然を表す二字熟語は、人生の目標や書道に書く言葉としてもぴったり。勇ましい漢字を使ったものや綺麗な響きのものなど、お気に入りを探してみてください。

 

 

崢嶸(そうこう)

「崢嶸(そうこう)」とは高くて険しい山の様子を表現する言葉。谷が険しいさまを表すときにも使われます。画数が多く難しい漢字なので、読み方に悩んでしまう人も多いのではないでしょうか?「崢」は訓読みで「たか(い)・けわ(しい)」と読み、「崢」と「嶸」どちらもこの1字だけで「高く険しい山」という意味を持ちます。

また「崢嶸」は、人生の険しさや苦難が積み重なる歳月を表す場合も。自然の厳しさをイメージさせますね。

 

茜雲(あかねぐも)

「茜雲(あかねぐも)」とは朝日や夕日に照らされて茜色に輝く雲のこと。ちなみに茜色とは黄色みが入った濃い赤色を表します。まさに夕焼け空の色をイメージするとよいでしょう。目をつぶると情景が浮かんでくるようですね。

「茜雲」という品種のアジサイもあり、小さな花をいくつもつけたその姿はまさに夕日に染まる雲のよう。母の日のプレゼントなどにも人気の花です。「茜雲」は季語だと思われがちですが、季語ではありません。

 

凛然(りんぜん)

「凛然(りんぜん)」は厳しい寒さを表現する二字熟語。「凛然とした寒さが体にしみる」というように使われます。音の響きからも、冬の早朝の空気の澄んだ寒さを感じられますね。

また「凛然」は、凛々しく勇ましい様子を表現するときにも用いられる言葉。その漢字からも飾らない凛としたイメージです。「凛然とした男に生まれ変わる」「凛然と出発した」など、人や態度、行動などに対して活用できます。座右の銘にするのもよいですね。

 

燦々(さんさん)

太陽などが美しく輝く様子を表した「燦々(さんさん)」は、明るい夏空を思わせる二字熟語。「燦(さん)」という漢字には「鮮やか・きらめく・輝く」などの意味があります。「燦々と照り続ける太陽」「燦々たる光」というように使える言葉です。

類語には「燦爛(さんらん)」「煌々(こうこう)」などがあり、どちらもきらきらと華やかに輝く様子を表現できます。これからの季節に使いたくなる美しい二字熟語です。

 

薄氷(うすらい)

「薄氷(うすらい)」とは漢字のとおり、薄い氷のこと。「うすごおり・はくひょう」と読むこともありますが、基本的な意味はすべて同じです。緊迫している感情の状態を表す「薄氷を踏む思い」という慣用句がありますが、この場合は「はくひょう」と読みます。

「薄氷(うすらい)」という表現は春の季語として俳句にもよく使われる言葉。厚く張った真冬の氷とは違い、春の氷は割れやすくもろいことから儚いイメージとして用いられます。

 

華やかで美しい二字熟語

華やかで美しい二字熟語

ここでは華やかで美しい二字熟語をご紹介します。昔の日本人は、豪華な着物や城内を彩る美しい装飾など、華やかで綺麗な世界観を好んでいたよう。二字熟語にも、煌びやかな物事を表す日本語がたくさん存在していました。

現実離れした美しいものを目にしたとき、これらの言葉がパッと出てくるとかっこいいですね。お気に入りの二字熟語を日本語の引き出しに加えておきましょう。

 

飛翔(ひしょう)

縁起のよい場面で使われることが多い「飛翔(ひしょう)」という二字熟語。「空を羽ばたく」「高く飛び立つ」といった意味をもっています。

昔の日本人は、空を飛ぶ鳥や虫たちに憧れがありました。今では飛行機で当たり前のように空を飛び回れますが、それができなかった時代では、空は華やかな存在だったよう。「飛ぶ」「翔る」という、力強く前向きな2文字の漢字は、男の子の名前に用いられることも多くなっているようです。

 

美麗(びれい)

美しい」「艶やか」という意味をもつ二字熟語の「美麗(びれい)」。主に花や人の見た目の美しさを表現するときに用いられ、漢字からもおしゃれで華やかな雰囲気を感じます。

平安時代、武将の源頼朝が数々の偉業を成し遂げた梅津氏を称え「美麗」という名を贈ったという言い伝えも。その言葉の価値は大きなものだったようです。「美」の表現も、あらゆる二字熟語を使い分けることで、より繊細に伝えることができますね。

 

月虹(げっこう)

月の光によって生じる虹」を意味する「月虹(げっこう)」。虹という言葉に華やかで美しい印象をもちますが、月の弱い光からなる月虹は、淡く濁って見えます。昔の日本には月を比喩に用いた短歌が多く、その美しさに魅了されていたことが分かりますね。

美しい月虹が頻繁に観測されるハワイでは「幸せをもたらす」「先祖が月虹の橋を渡り幸福を運び込む」という言い伝えも。時代や国境を越えて素敵なエピソードをもつ二字熟語です。

 

玉鬘(たまかずら)

昔の日本女性の「髪の装飾」や「美しい毛髪」を示す二字熟語「玉鬘(たまかずら)」。独特の言葉の響きが、その時代の女性の華やかさを物語っています。平安時代では、女性の長く美しい髪はその人の美を象徴するものでした。

一方で、自分の意に反して伸び続けることから、「どうにもならないこと」「運命」を表すときにも使われています。源氏物語では、数奇な人生を送った夕顔の娘の名としても登場。その美しさで求婚者が絶えない女性だったと語られています。

 

絢爛(けんらん)

「豪華絢爛」という四字熟語でもおなじみの「絢爛(けんらん)」は、「目がくらむほど美しい」「贅沢で煌びやかなさま」を意味する日本語。まさに、華やかさを表したいときにぴったりの言葉です。

「絢爛な~」と使うことができますが、今では二字熟語で用いられることはほとんどありません。類義語である「燦爛(さんらん)」は、主に「光輝く美しい様子」を表現したもの。昔はこれらの日本語を巧みに使い分けていたかと思うと驚かされますね。

 

和を感じる美しい二字熟語

和を感じる美しい二字熟語

ここでは、和を感じる美しい二字熟語を集めました。二字熟語には、昔の人が風景や季節から感じとったものを表現した日本語がたくさん。

日本人ならではの繊細で美しい描写が、たった2文字に込められていますよ。「子供に古風な名前を付けたい」という人は、和を感じる二字熟語から好きな響きや意味のものを選んでみてはいかがでしょう。

 

 

朝朗(あさぼらけ)

夜明け・朝の明るくなるころ」を意味する「朝朗(あさぼらけ)」。百人一首や古典で多用されている、和を感じる美しい二字熟語のひとつです。ぼやっと夜が明け、明るくなっていくさまを表現していて、どこか心地よい朝の静寂やみずみずしさを感じます。

語源ははっきりとしていませんが、「朝開き(あさびらき)」「朝びらけ(あさびらけ)」が変化した説が代表的です。早起きをしたら「朝朗」の美しい景色をぜひ感じ取ってみてくださいね。

 

弥生(やよい)

「弥生(やよい)」は「3月」を示す二字熟語です。日本には、昔の人が名付けた月の和名があり、それぞれに美しい意味が込められています。

例えば弥生は、暖かい春の気候に移り変わり、草木がいよいよ茂るという様子を表現。言葉ひとつで季節の情景が浮かぶこれらの二字熟語は、日本語のおもしろさを改めて感じられます。日本人がいかに四季を大切にしていたかも分かりますね。

生まれ月の和名を、子供の名前にするケースも多いようです。

 

時雨(しぐれ)

和を感じる二字熟語には、「雨」を表す美しい言葉もたくさん。「時雨(しぐれ)」は、「秋から冬にかけて起こりやすい一時的な雨」のことを意味しています。冬の季語でもあり、短歌などで用いられることが多い二字熟語です。

一瞬の出来事を表していることから、古典では儚い恋の比喩に使われることも。繊細な言葉の響きは、冷たい雨がしとしとと降る切ない様子が浮かびます。「雨」が付く二字熟語はいくつもあるため、好きな「雨」を見つけてみましょう。

 

斑雪(はだれ)

「斑雪(はだれ)」は、「春先のはらはらと降る雪」や「山に降り積もった雪がまだらに残った状態」を表した二字熟語。儚げで哀愁ただよう雰囲気が、和を感じる美しい日本語です。「まだらゆき」「はつれゆき」という読み方もあり、それぞれ短歌でよく使われていました。

「雪」が入る二字熟語は、淡雪・白雪・衾雪など数え切れないほど。冬の美しい風景を繊細に表現したいときに、ぜひ活用してみてくださいね。

 

刹那(せつな)

ほんの一瞬」「きわめて短い時間」を意味する「刹那(せつな)」。「切ない」という言葉と間違われやすいですが、意味はまったく異なります。昔は仏教用語として使われていた言葉でもあり、一瞬の時も尊く感じる美しい感性は日本人ならでは。

日常会話ではなかなか登場しないものの、歌詞や小説などで目にしたことがある人も多いのではないでしょうか?ほんの一瞬を、よりドラマチックに表現できる綺麗な二字熟語です。

 

 

美しい意味を持つ日本の二字熟語はたくさんある

今回は美しい日本の二字熟語を特集しましたが、いかがでしたか?日本語の持つ深い意味やエピソードがたくさんありました。漢字の成り立ちや音の響きなどを繋ぎ合わせると、その言葉の意味が自然と理解できそう。

読書などをきっかけに辞書を開く習慣を付けると、より多くの二字熟語に出会うことができます。豊かな表現力をもつ美しい二字熟語を、日本人として大切にしていきたいですね。

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