月の名前を一覧で知ろう
春夏秋冬、季節を問わずに夜空に浮かぶ美しい月。満月などよく知られている名前はわかるけど、その他の種類にも呼び名があるってご存じでしたか。
本記事では月の名前を一覧でご紹介しています。先人たちが思いを馳せ、心情などを表現している名前も。名前を知れば今後、見る月がより美しく見えるかもしれません。
月の名前一覧《新月〜上弦》
月の満ち欠けの美しさは知っているけど、「名前まではわからない」という人もいると思います。日常会話などで使うことは少ないけれど、知っているとこれまでは知らなかった月の表情がわかるかもしれません。
早速、月の名前を一覧でご紹介していきます。月の名前一覧《新月〜上弦》までを解説しますので、気になる月の名前を見てみてくださいね。
月の名前一覧1日目「新月」
陰暦では1日目を「朔」といっていました。しかし、本来朔は新月より前に見える月をさしていたようです。現在では新月と朔は同義として使われています。
新月は願いが叶いやすいとされていることはご存じですか。何かチャレンジするならば新月にトライしてみると叶いやすくなるかもしれません。例えば春の新月、出会いと別れの季節にトライしてみるのもはいかがでしょうか。
月の名前一覧2日目「繊月」
「せんげつ」と読み、2日目の月です。繊月の他にも「二日月」「既月」という呼び名もあります。非常に細い月で、日没の1時間半前後のまだ明るい空に浮かぶことが多いです。
細く、まだ明るい空に浮かぶので肉眼では見つけにくいでしょう。そんな繊月を見つけられた日には、いいことがあるかもしれませんね。
月の名前一覧3日目「三日月」
「若月」「眉月」など多くの呼び名があります。新月や繊月は肉眼で見つけることが難しいですが、三日月ほどになると見えやすくなるので親しみを感じる人も多いでしょう。
和名は三日月ですが、フランス語では「クロワッサン」。バターの香りとサクサクとした食感が楽しいパンの由来になっています。
月の名前一覧7~8日目「上弦の月」
弦を張った弓に見えることから、「弓張月」という呼び名もあります。弓張月というと、満月から新月へと欠けていくときに見られる「下弦の月」もさすので、覚えておくといいでしょう。
肉眼ではちょうど半分に見えるので、「半月」ということもあります。上弦の月にも様々な呼び名があるので、シーンに合わせて使い分けるといいでしょう。
月の名前一覧《十日夜月〜満月》
次に十日夜月〜満月までの名前をご紹介していきます。「十五夜お月さん」という有名な童謡のおかげで、「十五夜の月」は知っているという日も遠いでしょう。
しかし、月の名前には「十日夜の月」や「十三夜の月」など、様々な種類があるんですよ。それでは、名前一覧《十日夜月〜満月》をご紹介していきます。
月の名前一覧10日目「十日夜の月」
「とおかんや」と読みます。上弦の月は半月ですが、それよりも少し膨らんだ形が十日夜の月です。旧暦の10月10日には、「十日夜」という収穫祭を行う地域が現在でもあります。
このお祭りはお月見がメインというよりも、収穫できることに対して感謝する日です。田に立っている案山子にお供え物をする地域もあるそうですよ。風情がある貴重な一日です。
月の名前一覧13日目「十三夜月」
「じゅうさんやづき」と読み、満月よりも少し欠けたその姿は、昔から美しいといわれている月です。
旧暦の9月13日にお月見をする習慣もあり、昔から現代まで親しまれています。十五夜のお月見は中国から始まった習慣ですが、十三夜のお月見は日本で生まれた習慣だそうですよ。十日・十三・十五の夜に月を見ることができたら縁起がいいとされています。
月の名前一覧14日目「小望月」
「こもちづき」と読み、名前の由来は満月(望月)の前日に見えることから名付けられています。また、「待宵月」「幾望」という別名もあり、満月が待ち遠しいという気持ちが伝わってくる名前ですね。
満月の別名である望月よりもあまり知られていない小望月ですが、儚げでこの月も非常に美しい月です。
月の名前一覧15日目「満月」
「十五夜の月」などの呼び名もあり、十日夜・十三夜・十五夜にするお月見を、三月見といいます。全て晴れると、縁起がいいとされているそうです。
また、新月とは違うパワーがあるとされています。春~冬の満月の日にやめてみたかったことを実践するといいですよ。例えば、習慣や持ち物など見直す日にしてみます。そして、新月から新しくチャレンジするために準備を始めましょう。
月の名前一覧《十六夜月〜更待月》
15日目の満月~更待月までは1日ごとに日付を刻んでいきます。ここからご紹介する名前には「待」という漢字が多く使われており、名付けた先人たちは、それほどまでに夜空に浮かぶ月を待ち望んでいたのかもしれません。
一体先人たちはどのような心情で名付けたのでしょうか。では、月の名前一覧《十六夜月〜更待月》を見てみましょう。
月の名前一覧16日目「十六夜の月」
「いざよいのつき」と読み、「いざよう」から、ためらっている様子を表現しています。満月よりも少し遅く出ることから、「いざよう、つき」と表現したそうです。
満月が過ぎた月なので「既望」ともいい、このころから少しずつ月の出がゆっくりしていきます。では、次を見てみましょう。
月の名前一覧17日目「立待月」
「たちまちづき」と読む月です。名前の由来は、日没後にまだ出ていない月を「まだかな」と、立って待っていると出ることから名付けられています。また、現代とは違い、昔は経って待っている時間は非常に短い時間と認識されていました。
そのため、「たちまち」は短時間を表す言葉として現代でも使われています。時間の間隔は違えど、待ち遠しい様がわかる美しい言葉ですね。
月の名前一覧18日目「居待月」
「いまちづき」と読み、立待月よりも遅く出る月です。昨日は立って待っていたものの出るのが遅いために、月が見える所に座って待っている様を表現しています。
陰暦では8月18日の月を指す言葉ですが、秋の季語です。俳諧や和歌などで用いられることが多く、万葉集でも詠まれています。少し待ちくたびれて座っている様子が目に浮かびますね。
月の名前一覧19日目「寝待月」
「ねまちづき」と読む月をさします。居待月よりも長い時間をかけて出てくることから、寝ながら待つ様を表現した名前です。また、「臥待月」という呼び名もあります。
寝待月も秋の季語で、俳句などでも多く読まれているため好きな人なら知っている人もいるでしょう。布団にごろんと横たわり現れるのを静かに待つ情景が浮かびますね。
月の名前一覧20日目「更待月」
「ふけまちづき」と読み、夜更けまで出てない月を待つ様を表現した言葉です。現代でいうと午後10時に出てくるので、別名「亥中の月」ともいいます。
美しい満月から、夜更けまでなかなか出てこない月を思う更待月。ここまで1日ずつ名前がつけられており、月に思いを馳せていた先人たちがイメージできますね。
月の名前一覧《下弦〜晦》
いよいよ、新月から始まった名前一覧もラストスパートです。様々な種類があり、ロマンチックな名前の由来などがあるとわかりましたね。名前だけで季節を感じるのも、日本語の素晴らしい点です。
先人たちから繋がり、美しさを保つ月の名前。ここからは、月の名前一覧《下弦〜晦》をご紹介していきます。
月の名前一覧22~23日目「下弦の月」
下弦の月は肉眼で半分に見え、弦という字は上弦の月と同様、弓に張ってある弦からきています。上弦の月と下弦の月の違いですが、上旬に見える月を上弦、下旬に見える月を下弦と覚えておくといいでしょう。
下弦の月は真夜中ひっそりと東から上り、正午頃に西へと沈むので上弦の月とは見れる時間帯も異なります。
月の名前一覧26日目「有明月」
夜が明ける頃でも見える月です。また、有明月は16日目以降の総称としても使われています。百人一首などにも登場する、有明の月。有明の月という漢字が出てくる際には、恋心などを謳ったものが多いのが印象的です。
昔の人は真夜中まで起きていることが少なかったそうですから、重ね合わせることで切なく、または甘酸っぱい心情を表現したのでしょう。
月の名前一覧29~30日目「晦」
晦は「つごもり」と読み、29~30日目の月をさします。「三十日月」「晦日月」などの呼び名があり、肉眼では月の姿を確認できません。名前の由来は「月隠」が変化したものといわれており、漢字の通りに隠れて見えない様から名付けられたそうです。
新月の前日、1ヶ月の区切りでもあり、月末を「晦日」というのもここからきています。月を振り返り、また新しく始めるための大切な日ですね。
月の名前を一覧で知ろう|まとめ
春~冬、季節によって月は見せる顔が違いますよね。それと同様に1ヶ月単位でも月の種類が異なるとわかりました。
1日目、2日目と記述していますが、春夏秋冬など季節ごとに新月~晦の出る日は異なります。
月の種類別に名前を憶えて、ぜひ夜空を見上げてみてください。今夜はどんな月が見えるでしょう。
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