なぜ同居は離婚率が高いのか、その原因を知り円満な同居生活を送るためのヒントを見つけてみましょう。
同居を拒否したくても、高齢化や経済的な理由から同居せざるを得ない場合もあります。
この状況に陥った場合、円満な同居生活を送るためにはどうすればいいのでしょうか。同居を解消する方法も合わせてご紹介します。
同居は離婚率を高める
義両親との同居によって、離婚率はどうなるのか気になるところでしょう。結論から言うと、別居に比べ同居の方が離婚率は高まります。
例え夫の両親だとしても、妻にとっては他人との共同生活となんら変わりありません。
そのため、別居にはない気遣いやストレスなどが少なからず生じてしまうもの。
このような環境の中で生活していくには、夫の協力や気遣いが必要不可欠になります。
これらがままならない夫婦の場合、離婚する確率がより高くなってしまうのです。
また、義両親が子離れできていない、あるいは夫が親離れできていない場合も離婚率は高まります。
どちらかが自立できていない場合、親子間での依存が高まりやすく、妻との関係よりも親子関係を優先する傾向があります。
このような状態のまま同居をした場合、良好な夫婦関係を築いていくことは困難になります。
そのため、離婚する確率が高まってしまうのです。
同居問題とは
では次に、同居にはどのような問題があるのでしょうか。
離婚率が高まる原因には以下のようなトラブルがあります。
実際によくあるトラブルなのでみていきましょう。
①嫁姑間のトラブル
同居問題と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、嫁姑間のトラブルではないでしょうか。
実際に同居問題では、嫁姑間のトラブルが非常に多くあげられます。
特に、性格や価値観の違いは、嫁姑間に大きな影響を与えます。
性格や価値観が違うと、物事に対する考え方や感じ方も違ってきます。そのため、姑と意見が分かれ衝突することが増えてしまいがちです。
些細なことにも干渉や口出しをされ、しまいには食事や掃除・洗濯などの「家事の仕方」から「育児の仕方」「不妊問題」にまで及んでしまうこともあるのです。
同居には適度な距離感を保つことが必要です。距離感が無い場合は、相手の悪いところや嫌なところにばかり目がいってしまい、嫌悪感や不信感が生まれやすくなってしまいます。
これらのような嫁姑間のトラブルが原因で、同居を解消、あるいは離婚に至る夫婦は少なくありません。
②夫婦間のトラブル
同居をすると、夫婦間のトラブルも発生しやすくなります。特に義両親との同居は、夫の協力が必要不可欠になります。
しかし、「妻の話に耳を傾けない」「面倒な態度をとる」「義両親だけの味方になる」など夫が協力的で無い場合、これらが原因で夫婦喧嘩やトラブルを起こしてしまう夫婦は多いものです。
また、同居によってはセックスレスになる夫婦も少なくありません。
セックスレスになったことがきっかけで、浮気や不倫に走ってしまいトラブルになる場合も考えられます。
このように、同居をしたことがきっかけで良好だった夫婦関係が悪化し、離婚をしてしまう夫婦も中にはいるのです。
③金銭トラブル
同居問題の中でも特に厄介なのが、金銭トラブルではないでしょうか。
同居後に義両親の「住宅ローンや借金」の発覚、「浪費癖」や「生活費の負担」などが原因で、金銭トラブルが勃発してしまうこともあります。
何も知らずに同居してしまうと、義両親に対する金銭面の援助や生活費の全額負担など、全て自分たちで補わないといけなくなります。
一度でも金銭トラブルが起こってしまうと、相手に不信感を与え、信頼関係が失われてしまいます。
そのため、金銭トラブルによって離婚する場合もあるのです。
円満な同居生活を送るためには
やむを得ず同居をすることになったら、誰しもが円満な同居生活を送りたいと考えるはずです。
しかし、同居には上記でご紹介したような問題やストレスが少なからずついてまわるものです。
トラブルやストレスを最小限に抑え、同居生活を送っていくためにはどうすればいいのか悩むことも多いでしょう。
ここからは、同居生活を送るためのポイントをご紹介していきます。
同居前のポイント
①夫婦間での考えを共有する
まず同居するにあたって重要なのは、夫婦間の考えを共有しておくことです。
夫婦間で同居に関する考え方や認識に違いがあると、同居後に夫婦間のトラブルに繋がりやすくなってしまいます。
何も話し合いをせず、夫に任せきりはよくありません。
話し合うことで、未然に防げる問題や回避できるトラブルも中にはあるかもしれません。
同居前に、夫婦間での考えや認識をすり合わせて共有しておくようにしましょう。
②ルールを決める
次に、義両親を含め全員で同居をする上でのルールを決めておくことも大切です。
特に「生活費の負担」や「住宅ローン」など金銭面に関することや、「家事の分担」などは決めておきましょう。
細かなルールは同居後に決めるのもいいですが、「生活する上で必要なこと」や「絶対に守って欲しいこと」はルールとして決めておいた方が同居後のトラブルが少なく済むでしょう。
③生活スペースを分ける
円満に同居生活を送るためには、適度な距離感が必要になります。自分達の生活スタイルと義両親の生活スタイルは同じではありません。
食事を取る時間帯も違えば、就寝する時間帯も違います。無理にどちらかに合わせようとすれば、必ず不満は生まれてしまいます。
それを防ぐためには、生活スペースを分けることをおすすめします。
生活スペースを分けることで適度な距離感が生まれ、相手に対する気疲れやストレスを最小限に抑えることができます。
また、夫婦の時間も確保することができるでしょう。
一軒家で同居するよりも、二世帯住宅のように親世帯と子世帯が別れている方が、上記のようなトラブルも少なく済むので、可能な限り生活スペースは分けて同居をしましょう。
同居後のポイント
①夫に相談・協力を求める
義両親との同居には、夫の協力がなくてはいけません。トラブルや悩みを一人で抱えているだけでは、ストレスが溜まるだけで何も解決はしません。
義両親とのトラブルや悩みは、必ず夫に相談し協力を求めましょう。夫には味方になってもらうことが大切です。
また、義両親に嫁の立場から強く意見を言いすぎてしまうと、角が立つこともあります。
自分の意見は伝えつつも、場合によっては夫から意見を伝えた方がいいこともあります。
状況を見ながら、夫と協力してトラブルを解決した方が心身ともに負担は少なく済むことができるでしょう。
悩みや不満は夫婦で共有し、一人で抱え込まないように気をつけましょう。
②義両親とコミュニケーションを取る
少しでも円満な同居生活を送るには、義両親とのコミュニケーションを取ることも大切です。
同居にはトラブルがつきものですが、だからといって態度に出しすぎやきつい言動ばかりでは、関係は悪化する一方です。
家事や育児経験が長い分、義両親からすると良かれと思ってした言動も中にはあるのです。
邪険に扱うばかりではなく、上手く立ち回ることもトラブルを最小限に抑えるためには必要です。
そのためには、普段から義両親とコミュニケーションを取るように心がけていきましょう。
また、コミュニケーションを取ることは、お互いを知るきっかけにもなります。
お互いを理解し、尊重し合える関係を築いていくことができれば、より円満な同居生活を送ることができるでしょう。
同居を解消する方法
同居を続けていくことに限界を感じたら、我慢し続ける必要はありません。
我慢を続けると心身ともに疲弊し、最悪はうつ病などの病気になってしまうこともあります。
そうなる前に、同居を解消することも一つの手段です。
同居を解消するには、「別居」か「離婚」のどちらかを選択しなければなりません。
夫との結婚生活を続けていく意志があるならば義両親との別居になりますが、夫婦関係が破綻し夫との結婚生活を続けていく意志がない場合は、同居を解消すると共に離婚することになります。
別居をするにしても離婚をするにしても、正しい知識を身に付けておく必要があります。
そこでここからは、同居を解消し別居、あるいは離婚するためにはどうすればいいのかを解説していきます。
別居をする場合
①夫に相談・同意を得る
同居を解消し別居したいと思ったら、まずは夫に相談することが必要になります。
夫と別居に向けて相談や話し合いをする時は、感情的にならず冷静に伝えることが大切です。
感情的になってしまうと、義両親を非難しすぎてしまい夫からの理解を得られなくなってしまう可能性もあります。
そうならないよう、現状や自分の気持ちを冷静に伝え、夫から別居の同意を得ましょう。
また、夫が別居に同意しない場合も考えられます。
夫婦には同居する義務が法律で定められており、ここで別居を強行してしまうと「同居義務違反」になる可能性もあります。
そうなってしまうと、別居を強行した妻側が不利になってしまう恐れがあります。
別居をする場合は、夫の同意を得てからの方が得策です。
夫の同意が得られず、それでも別居をしたい場合は、弁護士などの専門家に相談してみましょう。
②別居先の物件・貴重品を確保する
夫に別居の意向を示したら、別居先の物件確保に向けて動きましょう。
夫からすぐに同意を得られた場合は、夫と共に物件を探すのもいいでしょう。
夫がなかなか別居に向けて同意をしてくれない場合は、別居に向けて行動する姿を見せることで妻の本気度や覚悟に影響され、夫の決心もつきやすくなるはずです。
また、別居に向けて行動を起こす時は、必ず貴重品の確保も一緒にしておきましょう。
別居を阻止されるなど、スムーズに別居できるとは限りません。
万が一の場合も考え、貴重品は必ず自分で確保・保管し、何があってもすぐに持ち出せる準備はしておきましょう。
③義両親に別居の意志を伝える
義両親に別居の意志を伝える時は、ある程度別居の準備が整ってからにしましょう。
義両親が別居に反対だと、別居を阻止するために嫌がらせを受けてしまう可能性があります。
被害を最小限にとどめるためにも、別居は準備が整ってから伝えた方が得策です。
また、円満に別居することはほぼ不可能です。
義両親に別居の意志を伝える時は、嫌われてもしょうがないという覚悟ではっきりと伝えましょう。
離婚をする場合
夫の合意を得る
同居を解消すると共に夫と離婚をしたい場合は、夫の合意が必要になります。
夫が離婚に合意し、財産分与や親権などの離婚条件にも合意が得られれば離婚することは可能です。
しかし、夫が離婚に合意していない場合は、なかなか離婚をすることはできないでしょう。
なぜなら、義両親との同居は、法律で認められた離婚理由には当てはまらないからです。
そのため、同居だけを理由に離婚したい場合は、夫との話し合いを続け合意を得るしかありません。
夫の合意が得られない場合
しかし、夫婦関係がすでに破綻している場合、法律で認められた離婚理由が当てはまれば離婚できる可能性もあります。
この場合、裁判所の手続きを通して離婚することになります。
結婚生活で夫が浮気や不倫をし「不貞行為」をしたことがある、「DV」や「精神的虐待」を受けていた、生活費を払わない、正当な理由もなく家に帰ってこないなどは法律で認められた離婚理由となります。
同居だけを理由に離婚することは難しいですが、上記のような事実があり、これらを証明することができれば夫が離婚に合意せずとも離婚することができます。
同居がきっかけで夫婦関係が破綻している場合は、できるだけこれらの事実を証明できる証拠は取っておきましょう。
離婚する際にあると、非常に有利になるでしょう。
専門家に相談
離婚をする際は、財産分与や親権、年金分割などの離婚条件の話し合いや、上記のように裁判所を通して離婚に至る場合もあります。
正しい知識がないと、不利な状況に陥ってしまいます。
なるべく有利な条件で離婚したい場合は、弁護士や専門家などに依頼し、第三者を間に挟んで離婚をするのも一つの方法です。
また、離婚したくても自分ではどうしたらいいのか分からない時は、まずは弁護士や専門家に相談してみるといいでしょう。
まとめ
いかがでしたでしょうか?義両親と同居をしていくためには、お互いを尊重し思いやる心を持つことがとても大切になります。
しかし、努力をしても報われないこともあるのです。同居を続けていくことが苦痛に感じたら、無理はしてはいけません。
このまま同居を続けていくよりも、同居を解消し、距離をおいた方が義両親と良好な関係を築くことができる場合もあるのです。
また、同居をきっかけに離婚をする場合は、しっかり考え後悔しないようにしましょう。
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