おすすめの西加奈子の本をご紹介!
2015年に直木賞を受賞後、注目される作品を発表し続けている作家の西加奈子さん。「アメトーク!」で芸人さんに絶賛されていたこともあり、読んだことはないけれど名前を知っているという方も多いのではないでしょうか。
この記事では西加奈子作品の中でも、とくにおすすめのものを紹介していきます。西加奈子さんの作品は細かな人物描写が魅力。長編作品から、初心者におすすめの短編作品まで、ピックアップしました。
おすすめの西加奈子の本《長編作品》
読んでおきたい!西加奈子の代表作
直木賞受賞作品の『サラバ!』は、イランで生まれた主人公の半生を丁寧に綴った物語。父の仕事の関係で、幼少期はイランで過ごし、その後大阪へ。
次はエジプトで暮らすことになるが、両親の離婚を機に帰国することとなって…。
西加奈子さんがイラン生まれ、エジプト・大阪育ちということもあり、小説内でもその経験が反映されています。
長編で読みごたえあるものを求めている方におすすめです。
アニメ映画化で話題の人気作
2011年に発表された『漁港の肉子ちゃん』は、ある漁港にたどり着いた母・肉子と娘・キクりんの母娘愛と、漁港の人々との交流を描いた心温まる傑作。
キクりんの視点で話は進行していきますが、心情が繊細に描かれていて、とても読みやすいと評判です。
ほのぼのとした小説や感動する小説を読みたい方におすすめの作品と言えるでしょう。
青年の成長を一緒に楽しめる傑作
『舞台』は、29歳の男性・葉太が主人公の小説です。葉太は初めての海外旅行先で盗難に遭い、無一文に。
間抜けだと馬鹿にされたくなくて、平然と過ごそうとするが…。自意識過剰な葉太が、あるがままの自分を獲得していく姿に引き込まれていきます。
西加奈子さんらしいユーモアが随所に練りこまれているので、どんどんと読み進めていけるでしょう。
夫婦の愛をテーマにしたおすすめ小説
2013年に映画化された『きいろいゾウ』は、夫婦の愛をテーマにした物語。
お互いのことを「ムコさん」「ツマ」と呼び合う夫婦は、何もない田舎でのんびりと暮らしています。
毎日変わらず過ごしていくはずだったのに、ツマの心が不安定になっていって…。
繊細な心理描写で、登場人物たちに感情移入することも。穏やかな調子で話は進むので、ほっこりする小説を探している方にもおすすめです。
勇気をもらえる人気小説
おすすめの『きりこについて』は、衝撃的な「きりこは、ぶすである。」という文から始まります。
両親に愛されて育ったきりこは、初恋の相手にブスだと指摘されて、初めて自分がブスだと知ります。
引きこもるようになるきりこですが、猫のラムセス2世に励まされ、少しずつ成長していくというお話です。
とにかくきりこの意見や考え方が面白いので、明るい話を求めている方におすすめと言えるでしょう。
女の子の成長物語
『円卓』も、女の子の成長を綴ったおすすめの作品。小学3年生の渦原琴子は、みんなから「こっこ」と呼ばれ、大阪近郊の公団住宅で暮らしています。
家族やクラスメイトとふれあいを通じ、少しずつ大人へとなっていく姿に、どこか懐かしさを感じるでしょう。
「昔、自分もこんなこと考えていたなぁ」と、子供時代を思い出すような素敵な小説でおすすめです。
さまざまなテーマに向き合えるおすすめの小説
日本で暮らすシリア人のワイルド曽田アイ。
「この世界にアイ(虚数)は存在しません」という数学教師の言葉に衝撃を受け、それから自分のアイデンティティについて考え始めます。
主人公のアイを通して、人種差別や多様性などのテーマについて触れることができる作品です。
じっくりと西加奈子さんの小説の世界に浸りたい方におすすめの作品と言えますね。
大人女性におすすめの恋愛小説
おすすめの『白いしるし』は、32歳の女性の恋愛にのめり込んでいく姿を描いた長編小説です。
恋に落ちて周りが見えなくなる、そんな恋愛の危うさがリアルに描かれています。
絶対後悔するのに相手のことをどんどん好きになってしまう、そんな恋愛にのめりこむ主人公の姿に、感情移入してしまう方もきっと多いはず。
西加奈子さんの恋愛小説を思う存分楽しみたい方におすすめの本です。
気持ちがほっこりするおすすめの小説
大阪の町で暮らす女系一族の暮らしを描いた『こうふく みどりの』。
14歳の緑、おばあちゃん、お母さん、従兄妹の藍、藍の娘、それぞれの幸福の形が瑞々しく描かれています。
読みやすい文章で書かれているので、普段本を読まない方にもおすすめ。
愛することについて考えさせられる小説でもあります。この本と話が交錯する『こうふく あかの』もおすすめですので、読んでみてください。
疲れている方におすすめの小説
おすすめする『うつくしい人』は、2009年に幻冬舎から出版された本で、とくに女性からの人気を集めています。
周りの視線を気にしながら生きてきた主人公の百合。ある日、仕事で単純なミスをしてしまったことをきっかけに会社をやめ、旅に出ます。
旅先で出会った2人の男性との交流は、いつしか百合の心の癒しに。人間関係で悩んでいる方や他人の目が気になってしまう方におすすめの小説ですよ。
おすすめの西加奈子の本《短編作品》
背中を押してくれると人気の短編集
『おまじない』は、魔法のひとことをテーマに描かれた短編集です。登場人物は、人生について悩む女性たち。
モデル、妊婦、キャバクラ嬢、少女など、さまざまな立場で奮闘している女性たちが登場します。
すべての女性を肯定する作品をつくりたいとの想いのもとに作られた本で、読んだ後は優しい気持ちになれるのでおすすめです。
初めて西加奈子作品に触れる方におすすめの本
西加奈子さんの面白い短編集を探している方におすすめなのが、『炎上する君』。
8つの読みやすい短編が収録されていて、家事の合間や移動中にサクサクと読めますよ。
リアルとファンタジーの間にあるような表現があり、西加奈子作品ならではの世界観を楽しめるでしょう。
表題作の『炎上する君』は、漫画的な面白さがあり、小説を読まない方も楽しめるおすすめの小説です。
お出かけのときにおすすめの人気短編集
『旅の終わり、始まりの旅』は、西加奈子さんをはじめ、島本理生さん、夏川草介さんなどの5名の作家の短編を収録した本です。
どの作品も青森を舞台にして描かれています。西加奈子さんの『泣く女』は、太宰治好きの男子2人が太宰にゆかりのある地を巡るという物語。
旅にまつわるお話ががお好みの方は、ぜひ見てみてください。きっとどこかにお出かけしたくなりますよ。
おすすめの恋愛短編集
こちらの本も、西加奈子さん、瀬尾まいこさん、南綾子さん、柚木麻子さんなどの今注目を集めている人気女性作家の短編が収められています。
タイトルにある通り、恋愛をテーマにした短編集で、アラサーの女性たちの恋愛模様が描かれています。
西加奈子さんが執筆した『宇田川のマリア』は、女性の描写が秀逸です。グイグイと物語に引き込まれていくので、どんどん読めてしまいますよ。
大人になる瞬間を描いた儚い短編
『短編学校』は、人気実力派の作家10名の短編を収録したおすすめの短編集。集英社文庫から出版されていて、よく読まれている本です。
大人へと進んでいく儚い一瞬をテーマに、作家が魅力的な短編を書いています。
西加奈子さんの『ちょうどいい木切れ』という短編は、少しファンタジー要素があって、読むと夢中になってしまうでしょう。
大人の方は、どこか懐かしい気持ちで読めますよ。
連続ドラマ化もされた人気の初期作品
西加奈子さんの最新刊は、2020年に小学館から発売された『サムのこと 猿に会う』です。
こちらは、西加奈子さんの初期の3作品を収録した本となっていて、若者の感情がリアルに描かれています。
収録されている『サムのこと』『猿に会う』は、2020年にドラマ化もされていますので、本と一緒に鑑賞するのもおすすめですよ。
大人も子供も楽しめる人気作
『めだまとやぎ』は、西加奈子さんが文と絵を手掛けた絵本。手始めに、短い作品を読もうと思っている方におすすめしたい作品です。
西加奈子さんらしいシュールな世界観のお話で、大人が読んでも引き込まれる内容になっています。
イラストの色使いも大胆で、目から絵本を楽しみたい方にもおすすめ。お子様と一緒に、西加奈子さんの作品を楽しんでみてはいかがでしょうか。
西加奈子さんの感性に触れられるおすすめの本
コラムやエッセイで人気の西加奈子さん。そんな彼女のエッセイを初めて手に取る方には『ミッキーかしまし』がおすすめです。
大阪育ちの西加奈子さんの素の姿がありのまま描かれていて、不思議と笑みが零れますよ。
お酒の失敗話や大好きなプロレスの話など、西加奈子さんを身近に感じられるエピソードが満載ですので、ぜひチェックしてみてください。
西加奈子の魅力が詰まったおすすめエッセイ
こちらの本は、西加奈子さんの何気ない日常や好きな音楽・本について書かれたエッセイ集。
大阪で育った西加奈子さんらしいユーモアがたっぷりと詰まっていて、読んでいると自然に笑顔になれますよ。
第3章では、西加奈子さんのお気に入りの本について語っています。おすすめの小説や西加奈子さんに影響を与えたものについて知りたい方は必見です!
西加奈子さんの食エッセイ
『ごはんぐるり』は、西加奈子さんのごはんにまつわるエピソードが書かれた短編エッセイ集です。
エジプトのカイロ・大阪で育った西加奈子さんならではの、ごはんに関する面白いエピソードがたくさん書かれていて、他の食エッセイにはない魅力がたっぷり。
ごはんの描写も素敵で、読んでいるだけで美味しそうなごはんを連想できる人気エッセイです。
おすすめの西加奈子の本まとめ
ここまで西加奈子さんのおすすめ作品を、《長編作品》《短編作品》のカテゴリに分けてご紹介してきました。ユーモアのきいた文章や、どこか親しみを感じる登場人物たちは西加奈子作品の魅力です。
感情移入できる登場人物も多いので、本を読むだけでしっかりと物語の世界へ入っていけますよ。気分転換をしたいときは、ぜひ西加奈子さんの本を手に取ってみてくださいね。
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